- 1895年、ヴィルヘルム・コンラート・レントゲン(Wilhelm Conrad Rontgen)は、陰極線の研究をしていたところ、黒い紙で覆われたクルックス管から未知の光が発せられていることを発見し、その光が写真の印画紙を感光させることを利用して物体内部の観察を可能とした。一般的に、 X線を通しやすい物質は黒く写り、通しにくい物質は白く写る。 X線が当たった(通過した)場所は黒く写り、当たらなかったところは白くなることから、その濃淡により物体内部の状況を写真にすることができる。
一般的にX線画像とは立体物をフィルム画像に焼き付けたものを指すことが多く、前後の像が重なって写ってきます。 これを読影という方法で重なった画像の影の濃淡でその立体的形を予測していくのです。 したがって2次元画像は、その部位の形態を診断していくのに想像の域を脱しないということです。 言い換えれば2次元画像による診断とはレントゲンフィルムに写ったものそのものではなく、 想像による術者の頭の中の立体画像だということです。それ故正確な診断は不可能で、 診断する術者(歯科医師)の臨床経験や読影能力に大きく左右されます。CTの場合は写った画像から想像ではなく、 そのものがそのまま3次元の画像として見えるので診断のばらつきが少なく、 誰が見ても同じ画像であることから経験や読影能力による診断の差が少なくなります。